ひきこもり支援に関するシンポジウム。自民党の「ひきこもり支援推進議員連盟」による議員立法の骨子案が示された=2024年4月26日、東京都千代田区
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 ひきこもりの人たちへの支援体制を強化しようと、議員立法の動きが出てきた。自民党の議員連盟は26日、出向いて行く「アウトリーチ型」の相談支援や専門人材の確保などの施策を盛り込んだ議員立法の骨子案を提示した。国の調査によると、ひきこもり状態にある人は全国の15~64歳のうち推計146万人。支援策が急がれるなか、立法化に向けて超党派で取り組んでいく考えだ。

 骨子案では、ひきこもりについて「生活を円滑に営む上で困難を有し、家庭にとどまるなどして、他者との関わりが希薄な状態、その他の生活で孤独を覚え、または孤立している状態にある者」などと定義。基本施策として、啓発活動などによる理解の増進▽アウトリーチ型の相談支援▽ソーシャルワーカーや医師といった専門人材の確保▽支援のためのマニュアルの策定▽自治体や民間団体への支援▽実態調査などの調査研究――の6項目を掲げた。

 内閣府の2022年度の調査では、ひきこもり状態にある人は、全国の15~64歳で146万人と推計され、約50人に1人が該当するという結果となった。ひきこもり状態となってからの期間は、約半数の人が3年以上で、2割を超える人が7年以上だった。

 NPO法人「KHJ全国ひき…

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