炮烙(ほうらく)を一気に舞台から突き落とす太鼓売り(左)と慌てる炮烙売り=2024年4月29日午後1時54分、京都市中京区の壬生寺、新井義顕撮影
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 国の重要無形民俗文化財「壬生(みぶ)狂言」が29日、京都市中京区の壬生寺で始まった。仮面を着けた演者が無言で勧善懲悪や因果応報など仏の教えを説く劇で、5月5日まで行われる。約700年前の鎌倉時代に始まったとされ、節分と春、秋に開かれている。

初日の幕開けの演目は「炮烙割(ほうらくわり)」。市場への一番乗りをめぐって、炮烙(素焼きの平たい土鍋)売りにだまされた太鼓売りが、仕返しに商品の炮烙を投げ落とす場面がクライマックスで、舞台に並べられた約千枚の炮烙が、次々と投げ落とされた。大きな音とともに白いほこりが舞い上がり、その迫力に、集まった約300人から大きな拍手が上がっていた。(新井義顕)

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