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医療費の患者負担に月ごとの限度を設けた「高額療養費制度」の制度改正をめぐり、石破茂首相は28日、当初予定していた2026年夏と27年夏の限度額引き上げについて、今秋までに再検討する考えを表明した。「政府として、患者団体を含む関係者の意見を承った上で、あらためて方針を検討し決定したい」と述べた。
衆院予算委員会で、立憲民主党の野田佳彦代表の質問に答えた。政府は当初、25年8月から27年8月にかけて3段階での引き上げを想定。患者団体などの声を受け、長期間の治療が必要な人の負担増を見送る方向を示したが、立憲がなお対決姿勢を強めていた。
3段階の見直しのうち、第1段階は実施する方針も表明した。今夏には現行の所得区分ごとに2.7~15%増額することを想定している。