写真・図版
別居で引っ越した妻の段ボール。結婚指輪はまだ空けていない段ボール箱の底にあるという=2024年12月11日、本人撮影(画像の一部を加工しています)

 関東に住む女性(51)は9月、出版社に務める夫(57)との離婚調停を申し立てた。

 出版社勤務の夫は編集者で、管理職だった。友達は少なく、飲みにも行かず、浮気もしない。一方で趣味にお金がかかった。古いレコードなどを集めるコレクターで、自室にこもってはネットオークションばかり見ていた。

 怒りっぽく、「うるさいな」「バカか」「クソが」とよく怒鳴った。「俺の稼ぎで食べているんだ。お前、1人じゃ何もできないだろう」と暴言も吐かれた。

 お金には細かく、電気代の明細を持ってきて「高すぎる。冷房をつけっぱなしにしていたんじゃないか」と文句を言う。自分のネット代は棚に上げていた。

 長男が私立大付属の中高一貫校に進学したいと言い出し、相談してみた。「そんな金はない」「俺は私立には行かせてもらえなかった」という言葉がかえってきた。

 長男は父親に近づかなくなった。

家を出た妻に対し、「婚姻費用を払わない」と夫。ついに離婚調停へ。記事後半では、子どもに暴言を繰り返す妻に、夫から離婚を切り出したもう一つのケースを専門家と検証します

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