10月の衆院選で落選した自民党の甘利明・元幹事長(75)は21日、次期衆院選に立候補しない意向を表明した。半導体政策や経済安全保障などの政策には引き続き取り組むという。
甘利氏は21日午後、相模原市で開いた支援者らとの会合に出席後、記者団に「次(の衆院選)に向けてやるなら、今まで以上に地元に張りつかなければならない。私に残されている時間、そう長くはない」と述べた。その上で、経済安全保障などの自身が取り組んできた政策課題を挙げ、「日本の明日に向けて仕上げなければならない課題にすべての時間を使った方が国益には資するだろうと次第に思ってきた」と語った。支援者にもこうした考えを説明したという。
甘利氏は1983年の衆院選で初当選し、当選13回。経済産業相や経済再生相、党の政調会長や幹事長などの要職を歴任してきた。
「当選13回の新人」と称したが
だが、2021年衆院選では選挙区で落選し、幹事長を辞任。今年の衆院選では「10増10減」で新設された20区に国替えし、「当選13回の新人」と掲げて選挙区に張り付いてきたが、立憲の新顔候補に敗れた。党の年齢基準で比例代表への重複立候補もなく、議席を失っていた。