ロシア軍による21日のウクライナ中部ドニプロへの攻撃で、米政府当局者は、ロシアが実験用の中距離弾道ミサイルを発射したとの見方を明らかにした。ウクライナや同盟・友好国には数日前に、ロシアがこの兵器を使って攻撃する可能性があるとの情報を共有し、準備を促していたという。
ウクライナ空軍は大陸間弾道ミサイル(ICBM)が使われたと発表していたが、米国は異なる見方を示したことになる。
米当局者は取材に、ロシアはこの実験用ミサイルをわずかな数しか保有しておらず、過去にはより強力な兵器を使って攻撃してきたこともあるがウクライナは持ちこたえてきた、と指摘。「ロシアはウクライナや支援国を威嚇したいのだろうが、この攻撃が紛争の状況を変えることはない」と主張した。(ワシントン=下司佳代子)