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第75回ベルリン国際映画祭は22日夜(日本時間23日未明)授賞式を行い、水尻自子(みずしりよりこ)監督の日仏合作アニメ「普通の生活」を短編コンペティション部門で最高賞の金熊賞に次ぐ銀熊賞に選んだ。柔らかな触感を感じさせる独特のゆったりした動きで、指輪をはめた女性の手や犬の口などのモチーフを描いた。同部門では2012年に和田淳監督のアニメ「グレートラビット」が銀熊賞を獲得している。
また、若い世代に向けたジェネレーション部門に参加していた横浜聡子監督の「海辺へ行く道」がスペシャルメンション(特別表彰)を受けた。
長編コンペの金熊賞は、ノルウェーのダグ・ヨハン・ハウゲルート監督による「ドリームズ(セックス・ラブ)」。同作は、女性教師との恋をつづった少女の手記が波紋を呼ぶ物語。そのほかの主な賞は次の通り。
審査員大賞=「ブルー・トレイル」(ガブリエル・マスカーロ監督)▽審査員賞=「メッセージ」(イバン・ファンド監督)▽監督賞=フオ・モン・監督(「リビング・ザ・ランド」)▽主演俳優賞=ローズ・バーン(「イフ・アイ・ハッド・レッグス・アイド・キック・ユー」)▽助演俳優賞=アンドリュー・スコット(「ブルー・ムーン」)▽脚本賞=ラドゥ・ジューデ(「コンチネンタル’25」)▽芸術貢献賞=「アイス・タワー」(ルシール・アザリロビック監督)のクリエーティブ・アンサンブル