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群馬県

 8月10日は「手(ハンド)の日」。手に関する疾病や傷害などの医療を手がける一般社団法人日本手外科学会が制定した。群馬県渋川市は、女性のヘルスリテラシー(健康に関する情報を理解して活用する能力)向上の取り組みとして、更年期の女性に見られる手指の痛みや変形について、手外科専門医への相談を呼びかけている。

 市によると、手は人間の体の中で最も緻密(ちみつ)で最も鋭敏な感覚を持つとされている。更年期以降の女性に見られる手指の不調は、指の腱(けん)に炎症が生じる腱鞘(けんしょう)炎や、関節が炎症を起こして変形する変形性関節症など様々だ。

 公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会によると、女性の健康電話相談には、「朝起きたとき、手がこわばって握れない」「指が腫れて痛い」「関節が太くなり、変形してしまった」などの悩みが寄せられている。手指の関節の痛みや、こわばりから変形する症状は、更年期以降に多いことが知られており、こうした症状には女性ホルモン「エストロゲン」の減少が関係することが分かっているという。

 市は手指の不調が気になる時は、手外科専門医に相談することを勧めている。手外科専門医は、日本手外科学会(https://www.jssh.or.jp/)で探すことができる。(角津栄一)

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