
コンサートとレッスンを組み合わせた「吹奏楽の絆コンサート」が5月18日、府中の森芸術劇場(東京都府中市)で開かれる。「吹奏楽の甲子園」と呼ばれた普門館で行われていた中学生向けのワークショップの「進化形」という位置づけのこのコンサート。最近、少し元気がない中学校の吹奏楽部を盛り上げようと、プロの楽団と中学校の教員らが企画し、実現にこぎつけた。
6年ぶりの「復活」
長年全日本吹奏楽コンクールの会場だった杉並区の普門館では、2018年まで、中学生の初心者向けにプロの奏者による吹奏楽ワークショップが開かれていた。普門館の取り壊しにともない、19年に別の施設で実施して以来、6年ぶりの「復活」となる。主催していた東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)と朝日新聞社に、東京都中学校吹奏楽連盟が加わり、実現させた。
コロナ禍以降、学校行事やイベントでの演奏が減り、子どもたちが吹奏楽に触れる機会は、激減。教員の働き方改革の影響で練習時間が減り、少子化の影響も加わって部員数も減った。
元気がない中学生へのおくりもの
「部員たちのモチベーションが上がらず、コンクールでの演奏も全体的に元気がない」。秦明彦・都中学校吹奏楽連盟理事長(64)や、公立中の吹奏楽部顧問を長く務めた斉藤厚子・都吹奏楽連盟理事長(66)は、こうした現状に心をいためていた。
記事の後半では、コンサートの開催に向けて奔走した実行委員会(東京都中学校吹奏楽連盟、東京佼成ウインドオーケストラ、朝日新聞社)のメンバーが、この催しに込めた思いを語っています
「吹奏楽の本当の楽しさに少…