首都圏の私立小学校62校の志願者数
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 首都圏の私立・国立小学校の2024年度入試の志願者数は、前年度比で約2千人減となった。大幅に減った背景に何があるのか。25年度入試の行方は。幼児教室「わかぎり21」(東京)で保護者向けの情報発信を担当している新中(しんちゅう)義一さんに聞いた。

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 ――24年度入試の傾向は。

 首都圏1都3県には、入試を行う私立小が100校ほどあります。このうち、志願者数を明らかにした62校の合計は延べ2万2793人で、前年度から2047人(8%)減りました。

 11年の東日本大震災の影響で、自宅から遠くなりがちな私立・国立小は敬遠されて志願者数が減り続けましたが、20年からのコロナ禍のもとでのオンライン対応などが評価され、23年度までは大幅増が続いていました。この傾向に変化があったとみています。

幼稚舎、早実、青学、成蹊…人気校でも減少

 ――どんな学校が志願者を減らしたのでしょうか。

 全体的に減っています。慶応義塾幼稚舎は前年度比52人減の1532人、早稲田実業初等部は142人減の1150人、青山学院初等部が54人減の575人、成蹊小学校が112人減の610人など、人気校でも軒並み減っています。

 これらの学校は第1志望にしている層が多く、延べ人数ではない「実受験者数」が大きく減ったことを示しています。他塾生も含めた我々の調査では平均出願校数は4・6校で、実受験者数は約5千人。前年度から600人ほど減っています。

 ――国立小はどうでしょうか。

 都内の6校で計1万2041人で、前年度から1457人(11%)も減りました。減少は2年連続で、24年度は22年度を2千人ほど下回りました。

 ――減ったのはなぜでしょうか。

 コロナ禍の制約がなくなったうえ、政府がタブレットなどの情報端末を公立小中学校に無償配布して「1人1台」になったこともあり、オンライン対応における私立のアドバンテージが無くなったことが大きいでしょう。

 また国立小については、入試を受ける前に抽選がありますが、この抽選の倍率が近年、上昇しており、頑張って入試の対策をしても受験自体ができないケースが増えたことがネックになった可能性があります。

 さらに、小学校受験が持つある種の「不透明さ」も関わっていると思われます。

保護者の間に広まる「不公平感」

 ――不透明さとは…

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