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 次期衆院選と同日投開票の日程が示された北海道釧路市長選の告示(20日)まで残り2週間余り。5選をめざす蝦名大也氏(65)と、地元の道議だった鶴間秀典氏(50)と笠井龍司氏(58)の新顔2人がいずれも無所属で立候補する準備を進めている。保守系候補の三つどもえの様相で、激しい選挙戦となる見通しだ。

 過去の同市長選では、1977~1996年に市長を務めた鰐淵俊之氏(故人)が5選したのが最多。蝦名氏が当選すれば並ぶ。

 蝦名氏は7月上旬の後援会の集会で立候補を表明した。前回2020年の市長選では任期満了の1年前に表明していたが、今回はぎりぎりまで先延ばしした。多選批判を見極めるねらいがあったとみられる。

 9月上旬に開かれた蝦名氏の集会では、道内最多当選となる8期目の棚野孝夫・白糠町長、6期目の若狭靖・厚岸町長らが応援にかけつけた。あいさつで蝦名氏は「あと1期、最大限の力を出して次の人へのベースをつくる。5期目を総仕上げとする」と述べた。

 鶴間氏は7月中旬に立候補を表明した。前回市長選で蝦名氏に敗れたものの約6300票差まで迫った。その後、昨年の統一選で初当選して道議に転じたが、市長選再挑戦の検討を続けてきたという。

 現市政について、鶴間氏は「失敗を恐れるあまり、中途半端に陥っている。もっとチャレンジすべきだ」と指摘する。

 笠井氏は9月に入って立候補を表明した。自民公認の道議として、「道政からふるさとに尽くす」と慎重な姿勢を示してきたが、市民有志から推薦され決意した。

 取材に対し、「総仕上げという現職の蝦名氏と改革思考の鶴間氏とは別の選択肢を示したい」と話す。

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