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宮下宗一郎知事(手前)に、高レベル放射性廃棄物の受け入れを提案した佐々木敏春電事連副会長(壁側右)=2024年10月10日午前9時2分、青森市の県庁、江湖良二撮影

 大手電力10社でつくる電気事業連合会は10日、フランスで大量に保管している低レベル放射性廃棄物(TRU)の返還にあたり、大幅にかさが減る高レベル放射性廃棄物に換えて受け入れる案を検討していると発表した。青森県六ケ所村で建設しているTRUの貯蔵施設の完成が遅れているため。ただ県側は反発しており、実現の見通しは立っていない。

 電力各社は原発で使い終えた核燃料から、プルトニウムなどを取り出す作業をフランスに委託している。その際に出た放射性廃棄物は、2033年までに全て返還されることになっている。

 受け入れ先の施設は日本原燃が建設しているが、予定していた今年度上期中の完成目標に間に合わず、26年度中に延期した。TRUは約1800本分あり、輸送するには10年ほどかかるため、期限内の返還が難しくなったという。

 一方で六ケ所村には高レベル…

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