群馬県伊勢崎市の国道17号(上武道路)で5月、トラックと衝突した乗用車の家族3人が死亡した事故で、前橋地検は11日、トラックを運転し、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪で起訴した被告の男(70)について、法定刑の重い危険運転致死傷罪に訴因変更するよう前橋地裁に請求した。
地検は9月、男を起訴したが、補充捜査の結果、危険運転致死傷罪の要件にあたる「アルコールの影響で正常な運転ができなかった」と判断したという。
起訴状などによると、男は5月6日、時速約90キロで国道を走行し、運転前に飲んだ酒の影響で的確なハンドル操作ができない状態で急ハンドルを切って中央分離帯を乗り越え、対向車線の乗用車2台に衝突したとされる。
訴因変更を求める要望書を地検に提出していた遺族は11日、弁護士を通じ、「訴因変更したと連絡を受けた時は、ほっとしました。最後まで裁判を見届けたいと思っています」などとコメントした。(中沢絢乃)