写真・図版
東京都中野区が作成した住民票のサンプル。同性カップル住民票に「夫・妻(未届)」を導入した場合を想定している=2024年9月18日午前11時59分、中野区役所、木佐貫将司撮影

 東京都中野区は24日、11月1日から同性カップルの住民票の続き柄に、事実婚と同じ「夫(未届)」や「妻(未届)」と記載できるようにすると発表した。世田谷区も同日に始めるとしていて、ともに都内初の導入となる。

 区によると、区役所にある戸籍住民課の窓口で受け付ける。「未届」の表記ができるのは、LGBTQのカップルなどを公式に認める「中野区パートナーシップ宣誓」か、「都パートナーシップ宣誓制度」のいずれかを利用している区民で、住民票に利用の旨を明記する。区の宣誓制度は、利用しやすいように11月1日から電子申請を導入するという。

 総務省は「未届」の記入について、同性カップルが法律上、異性の事実婚と同じ扱いを受けていないことから、「実務上の支障をきたす」との考えだ。ただ、酒井直人区長はこの日の会見で「具体的な検討を行い、支障はないと判断した。パートナーの考え方も含め、政府としてこの問題に正面から取り組んでほしい」と注文をつけた。(木佐貫将司)

共有