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鹿角市議会本会議で自身のパワハラ問題について謝罪する関厚市長=2025年1月30日、鹿角市、滝沢隆史撮影

 市職員への威圧的な言動がパワハラと認定され、市議会から不信任決議を受けた秋田県鹿角市の関厚市長(70)が5日、市議会を解散すると発表した。記者会見した関市長は「来年度予算案を審議できなかったことなども踏まえ、議会の対応を問いたい」と話した。再度の不信任決議が成立した場合の市長選出馬については、「選挙結果も踏まえて考えたい」と明言しなかった。

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 林野庁中部森林管理局長などを経て、2021年の市長選で初当選した関市長をめぐっては、市職員に対して「霞が関では誰かが責任を感じてJRに飛び込んだり、ビルの上から飛び降りたりする」と発言するなど計12件の言動が、弁護士による第三者委員会からパワハラと認定された。これを受け、市議会は今年1月30日に市長の不信任決議案を賛成15、反対2で可決した。市長は10日以内に議会解散か、辞職または失職を選ぶ必要があった。

 市議会の中山一男議長は「決議を真摯(しんし)に受け止め、辞職するべきだ。議会解散に大義はない」と話していた。

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