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名古屋駅に到着したドクターイエロー=2025年1月29日午後4時10分、名古屋市中村区、代表撮影
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 東海道・山陽新幹線の「お医者さん」として親しまれたJR東海の点検車両「ドクターイエロー」が29日、最終の運行日を迎えた。名古屋市中村区の名古屋駅には多くの親子連れや鉄道ファンが詰めかけ、黄色い車体で「見ると幸せになる」と人気を集めてきた列車に別れを告げた。

 2001年9月に登場した「T4編成」は、この日の上り線での検測が最後の任務となった。名古屋駅に到着し、午後4時12分に警笛を鳴らして出発すると、ドクターイエローが描かれたリュックサックや帽子を身につけた子どもなど見守った人たちから「ありがとう」「さようなら」などと声が上がった。

 愛知県豊山町の小学2年、富山湊心さん(8)はドクターイエローのマスク姿で動画を撮影。「先頭が好き。(引退は)さみしい」。名古屋市千種区の高校2年、小谷蒼介さん(17)は「いろんな人に幸せを運んでくれてありがとう」と話した。

 ドクターイエローは、JR東海とJR西日本が1編成ずつ所有している。T4編成の先頭車両は、今年6月ごろからリニア・鉄道館(名古屋市港区)で展示予定。JR西所有の「T5編成」は、27年以降に予定されている引退まで東京―博多間での運行が続く。

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