投票率99・7%で米野球殿堂入りしたイチロー氏(51)が23日、米ニューヨーク州クーパーズタウンにある野球殿堂博物館での会見に出席した。記者による投票で、満票に1票届かなかったことを踏まえ、「投票しなかった記者をワシントン州シアトルの自宅に招待して飲み明かしたい」と話すなど、ユーモアを交えたイチロー節が全開だった。主な一問一答は以下の通り。

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米野球殿堂のユニホームを着て会見に臨むイチロー氏=2025年1月23日午後0時11分、米ニューヨーク州クーパーズタウン、井手さゆり撮影
  • イチロー氏がほぼ満票で支持された理由は 「5打数5安打」の思考

 (冒頭のあいさつ)

 「現役中に7回クーパーズタウンを訪ねているんですけど、殿堂入りしてここに戻ってこられたことを大変光栄に思っています。投票していただいた記者の方々ありがとうございました。どうやら一人、投票してくれなかった方がいるようですが、ぜひ自宅に招待をして一緒にお酒を飲みたいので、名乗り出てシアトルまでお越しください」

 ――殿堂入り後、博物館を訪れた気持ちは

 「まだプラック(博物館に飾られる肖像額)ができていないんですけど、あのメンバーの中に僕のが並ぶと思うと、同じところにいていいのかという気持ちと、同じ場所にはいるものの、先輩方には到底及ばないという気持ちです」

 「ゴールともとらえられますけれど、これからの僕の歩み方、生き方によって先輩たちに近づいていける。ここからがスタートというとらえ方もできる」

 ――新人時代の自分に一言かけるとしたら

 「怖がらないで、自分が信じた道に飛び込んで欲しい。人間関係はいろいろあり、結果で惑わされることもある。でも信じている自分をつくっていれば、信じた道に飛び込んでいけると思う。それを僕はしてきたつもりですけど、迷いなくそれをしてほしい」

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米野球殿堂のユニホームを着て会見に臨むイチロー氏(左から2人目)=2025年1月23日午後0時39分、米ニューヨーク州クーパーズタウン、井手さゆり撮影

 ――日本出身の選手で初の米殿堂入り

 「時間に追われて、なかなか今の気持ちをかみしめることをできていません。これからじわじわとわいてくるとは思う」

 「おそらく5年や10年、2…

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