擬態語や擬音語、目分量。わかるようでわかりにくい料理の言葉を解説する2回目は、あいまい表現編です。あいまいさがあるからこそ、自分ならではの味ができるのかも……?
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「塩をひとつまみ」や「さっと煮る」など、数字に頼らない料理の作り方の表現について、立命館大学の鎌谷かおる教授に聞きました。
「豆腐百珍」などの一般人に広く見られた料理本が登場したのは、出版文化が本格的に発展した江戸時代のことだ。
分量や時間を書いていないものも多く、味付けも「薄味」程度でざっくり。軽く火を通して軟らかく食べやすくする「さっと」、生煮えなどを防ぐ「よく」、好みの味を考えながらの「良き加減」という、言い得て妙な表現が頻出する。
明治、大正の料理本も同様だ…