成人の日を前にした12日、北九州市では「二十歳の記念式典」が開かれた。会場となった小倉北区の西日本総合展示場周辺には、今年も「ど派手」な衣装で着飾った若者たちが集まり、門出を祝った。
参加者の多くはスーツや振り袖姿だが、目立つ色のはかま姿などで現れた人もいた。
小倉南区の電気工事士、真部大地さん(20)は、カラフルな髪やはかまで参加。不動明王をイメージしたといい、2年前に貸衣装店に予約して以降、打ち合わせを十数回繰り返してきた。背中の炎は特注だ。ヘアセットや着付けのため徹夜したが、「小さな頃から成人式に憧れていたので、すがすがしい気持ち。不動明王のように周囲を導けるような大人になりたい」と話した。
- (ひと)池田雅さん 北九州「ど派手衣装」をNYで披露したデザイナー
会場周辺には、近隣の自治体から集まる若者も。福岡県中間市在住の大学生、内八重佳吾さん(20)は、中学の友人10人とおそろいの銀を基調としたはかま姿で訪れた。「やっぱ北九州市が一番盛り上がるんで。その中でも一番目立つ格好でぶちかましてやろうと。でも、11人誰一人欠けることなく集まれたのが何より最高です」
北九州市の名物ともなっている「ど派手衣装」をめぐっては、「式典にふさわしくない」といった指摘もあり、過去には、「きちんとした服装での出席」を市が新成人に呼びかけたことがあった。
一方で近年、ど派手衣装を手がける市内の貸衣装店の作品が、米ニューヨークのファッションイベントで披露されたり、インバウンド向けの観光コンテンツとなったりして、市も文化的なコンテンツとして活用する方針を示している。
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