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フジテレビなどでつくる実行委員会と東京都の共催で今秋から開催予定だった国際芸術祭「東京お台場トリエンナーレ2025」について、都は25日、実行委員会側から「開催準備の継続が困難」との申し出があったとして、「現体制での予定通りの開催は難しい」との見方を示した。今後、実行委の体制を見直すほか、日程や会場、形式などを検討し直したうえで芸術祭の開催を目指すという。
都によると、今月21日に実行委側から、元タレントの中居正広さんが起こした女性とのトラブルをめぐり、フジテレビの対応が問題視されていることを受け、「主催者として関係者の理解を得られず、協賛の確保が難しい」などと書面で申し出があった。フジテレビは実行委から外れ、新たな体制で開催する芸術祭の時期や名称などは今後、検討するという。
「東京お台場トリエンナーレ2025」は10月18日~12月25日、草間弥生さんなど国内外のアーティストら数十組の作品を同社の本社屋やスタジオ、台場公園などで展示する計画だった。
都は25年度予算案に関連費用として3億7千万円を計上しており、24年度予算にも2億8千万円を盛り込んでいた。すでに都が広報関係費などとして実行委に支払った計1億2600万円分については、実行委側が都に全額返還する意向を示しているという。