パレスチナ難民への人道支援を担う国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のイスラエル国内での活動を禁止する法律が30日、発効した。国会で圧倒的多数の賛成で可決されたこの法律は、イスラエルが一方的に併合して自国の一部と見なしている東エルサレムのほか、イスラム組織ハマスとの戦闘を続けてきたパレスチナ自治区ガザなどで、パレスチナへの人道支援を困難にすることが懸念されている。なぜUNRWAの活動禁止まで求めたのか。イスラエル側の敵視の理由を、イスラエルの元駐国連欧州本部大使のロニ・レシュノヤール氏に聞いた。

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 ――なぜ、イスラエルはUNRWAの活動停止を求めるのでしょうか。

 「職員が、2023年10月7日のハマスのイスラエルへの襲撃に関わっていました。市民約1200人の虐殺に国連組織の職員が明確な意思を持って参加していた。この恐るべき事実を忘れてはいけません」

■パレスチナ人の人道危機は深…

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