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西日本FHの村上英之社長=2024年12月、福岡市博多区

 西日本シティ銀行(西シ銀)は昨年10月、西日本銀行と福岡シティ銀行の合併で誕生してから20年を迎えました。預金残高の倍増など業績が拡大した一方、金利のある世界へと事業環境は変化しています。西シ銀を傘下に置く西日本フィナンシャルホールディングスの村上英之社長に今後の展望を聞きました。

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 預金残高と貸出金は合併時と比べ、いずれも倍増しました。地域の支援や九州・福岡の経済発展という恵まれた環境も相まってのことです。近年は情報システムサービスの「シティアスコム」、DX(デジタル化)支援の「イジゲングループ」などをグループに加え、総合力も高まりました。

 足元では、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県への進出に伴い、引き合いが強まっています。西シ銀では約300社から1200億円規模で資金需要を聞いており、そのうち340億円は実行済みです。

 ただ、現在の融資の中身をみ…

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