15日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が340ドル超値上がりし、今年3月28日に記録した史上最高値を約1カ月半ぶりに更新した。取引時間中には3万9935ドルと、史上初の4万ドル台まであと65ドルに迫る場面もあった。米国の物価の伸びが3カ月ぶりに鈍化したことで、早期の利下げ期待が高まり、株式が買われた。
ダウは前日より349.89ドル(0.88%)高い3万9908.00ドルで取引を終えた。この日は米大企業を幅広く網羅する株価指数「S&P500」とハイテク株が中心の「ナスダック総合指数」も上昇し、米国の主要株価指数は三つとも最高値を更新した。
米労働省が15日朝に発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月より3.4%上昇した。3月の伸び率は3.5%で、今回は3カ月ぶりに鈍化した。また、同じ時間に米商務省が発表した4月の小売り売上高は、市場予想を大きく下回った。消費が落ち着けばインフレ(物価高)が鈍化し、早期の利下げにつながるとの見方が広がり株価を押し上げた。(ニューヨーク=真海喬生)