市況

 4日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が取引開始直後に一時、750ドル超下落し、4万2500ドルを割り込んだ。米国がメキシコとカナダ、中国に対して高関税をかけたことで貿易摩擦への懸念が広がり、株式が売られている。

 トランプ米大統領は4日、メキシコとカナダに対して25%の関税を始めた。中国に対しても3日、追加関税を20%に倍増させる大統領令に署名した。カナダと中国は報復関税を発表し、メキシコも続く見込みだ。関税の応酬が景気を冷やすとの見方から、前日に続いて株価が大きく値下がりしている。

 米資産運用会社イノベーターETFsのティム・ウルバノビチ氏は、メキシコとカナダへの高関税は「市場では実際には導入されないという考えが多かったが、トランプ氏は本気だとわかった。市場は現実を受け入れ、今後の経済成長への懸念から株式が売られている」と指摘する。

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