NHKは10日、Eテレの番組「芸能きわみ堂」の撮影中に、国重要文化財である旧金毘羅大芝居(香川県琴平町)の升席を仕切る角材を破損させたと発表した。
同局によると、5月24日、花道で歩きながら撮影していた担当者が足を踏み外し、客席に転落。厚さ約4センチ、幅5・5センチ、長さ約120センチの角材が折れた。撮影を中止して所有する町に謝罪し、許可を得て再度撮影を行ったという。NHKは「貴重な文化財を破損したことを深くお詫(わ)びいたします。関係機関の指導に従い、適切に対応してまいります。改めて文化財の保護を徹底してまいります」とコメントした。
所有する香川県琴平町教育委員会によると、24日の撮影には町教委の担当者も同席し、舞台装置を動かすなどの作業を手伝っていたという。町の担当者は今後の対応について、「文化財が壊れてしまったのは、残念。同じようなものをつくって差し替えることになると思うが、費用などは今後話し合っていく」と話した。