NBAバスケットボールスクールでドリブルの練習をする子どもたち

 海外の名門スポーツ団体やクラブが相次いで、東京都内でスクールを開校している。プロバスケットボールリーグの最高峰、米国の「NBA」は4月、日本初のスクールを設置。サッカーでは欧州や南米の名門チームが東京を中心に、全国で展開し始めている。日本市場は、ビジネスを拡大させる余地があるとみているようだ。

 「NBAバスケットボールスクール」は、渋谷区の渋谷教育学園渋谷中高の体育館で週1回、約1時間、小学4年~高校3年を対象に、レベルに応じた二つのクラスを開く。月額8800円(税込み)。4月上旬の体験会では、40人の子どもたちがドリブルなどを学んだ。

 NBAのスクール開講はオーストラリアやブラジル、中国などに続き、日本が18カ国目。カリキュラムはNBAのコーチや選手育成の専門家の意見を採り入れたもの。チームでなく、個人の技術や考え方を磨くのが特長だ。

 指導には、首都圏でバスケのスクール事業を展開する「ERUTLUC」(エルトラック)が協力。女子日本代表コーチも務める同社の鈴木良和代表は「NBAの力を借りて、子どもたちが成長できるような場所を全国で提供していけたらすごい事業になる」と期待を膨らませる。

 アジア地域におけるNBAのファン獲得戦略の責任者を務めるシーラ・ラスさんによると、カリキュラムを通してNBAのチーム、選手を知ってもらい、ファンを増やす狙いもあるという。ラスさんは「男女の代表が五輪に出場するなど、日本バスケは急成長中。日本で試合を開くなど長い交流があり、NBAにとって日本の優先順位は高い位置にある」と話す。(野村周平)

サッカーではバルサ、ドルトムント、南米名門も

 NBAに先んじて、日本での展開に力を入れているのは世界の名門サッカーチームだ。

 スペインの名門、FCバルセ…

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