兵庫県知事選が告示され、集まった人たちに演説をする立花孝志氏=2024年10月31日午前10時37分、神戸市中央区

 先月投開票の兵庫県知事選で落選した「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏に対し、県警は22日、県議への名誉毀損(きそん)容疑で任意で事情を聴いた。虚偽の内容をSNSに投稿されたと県議から刑事告訴があり、違法性がなかったかどうか慎重に捜査を進める。捜査関係者への取材でわかった。

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 立花氏は22日、県警本部前で報道陣らに「(投稿には)真実相当性がある」と話し、名誉毀損にはあたらないとの認識を示した。

 告訴したのは、奥谷(おくたに)謙一県議。斎藤元彦知事らを内部告発した文書を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)で委員長を務める。

 奥谷県議は告訴状で、立花氏は10月末~11月初めにX(旧ツイッター)で、内部告発した元西播磨県民局長の死亡原因を奥谷県議が隠蔽(いんぺい)したなどとする虚偽の内容を投稿し、名誉を毀損されたと主張している。

 投稿には、奥谷県議がうそをついたり、マスコミに圧力をかけたりしたといった趣旨のものも含まれ、これらも虚偽だと訴えている。

 奥谷県議は他に、11月上旬に自宅兼事務所前で「出てこい奥谷」「あまり脅しても自死されたら困るので、これくらいにしておく」などと立花氏に拡声機を使って街頭演説されたとして、威力業務妨害と脅迫の容疑で県警に被害届を提出し、受理されている。捜査関係者によると、県警はこの日、両容疑でも立花氏を任意聴取したという。

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