南海トラフ地震の発生可能性についての調査結果を発表する気象庁の束田進也調査課長(右)と評価検討会の平田直会長(左)=2025年1月14日午前0時17分、気象庁、小宮健撮影

 13日夜に宮崎県沖の日向灘で発生した最大震度5弱の地震で、気象庁から発表された地震の規模を示すマグニチュード(M)が二転三転した。変更を受け、実際に一時、南海トラフ巨大地震との関連が調査されたが、気象庁は「危険性が平常時と比べて相対的に高まったとは考えられない」と結論づけた。なぜ、数値は短時間に次々と変わったのか。

 地震は13日午後9時19分に発生。震源は南海トラフ地震の想定震源域内の西端だった。気象庁は直後に地震の規模はM6.4、「この地震による津波の心配はありません」と発表した。いち早く伝えるため、震源近くの観測点から集めたデータをもとに自動で推定した数値だったという。

 ところが、地震発生から約10分後、波形をもとに地震の規模を別の計算方法で算出し、M6.9と更新。高知県、宮崎県に津波注意報を発表し、実際に宮崎港で最大20センチなどの津波を観測した。

 M6.9に更新されたことで…

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