大阪環状線を走る普通列車=2021年、大阪市福島区
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 JR西日本は15日、2025年4月からの運賃体系の改定を国土交通省に申請したと発表した。大阪環状線内の割安な運賃体系を廃止して値上げする一方で、京阪神地域の「電車特定区間」の範囲を拡大し、地域内は統一の運賃体系にする。環状線内は10~30円の値上げになり、新たに特定区間に入る地域では大半で値下げになる。同社の運賃体系の見直しは、1987年の民営化後初めて。

 現行の電車特定区間の運賃は86年に設定され、西端が西明石(兵庫県明石市)、北東端は京都(京都市)だった。その後に京阪神の都市圏が拡大したことを受けて、対象地域を網干(兵庫県姫路市)や野洲(滋賀県野洲市)などまで広げる。逆に割安だった環状線内の運賃体系は廃止し、負担の平準化をはかる。

 改定により、大阪環状線内は値上げ、その他の現行の電車特定区間内は値上げもしくは据え置きとなる。たとえば大阪―天満は140円から150円に上がる。新たに電車特定区間となった地域では据え置きか値下げとなり、たとえば京都―野洲では510円から490円に下がる。

 JR西は大阪―京都、大阪―神戸といった私鉄と競合する区間は、特別に割安な運賃を設定している。こうした区間の運賃は基本的に変更しないとしている。(西村宏治)

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