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左サイドからドリブルを仕掛けるFC町田ゼルビアの相馬勇紀(右)
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 (30日、J1第37節 FC町田ゼルビア1―0京都サンガ)

 ゴールに向かう姿勢と勝利への執念。今季を象徴するような町田の1点が、逆転優勝に望みをつないだ。

 後半22分の決勝点はGK谷のゴールキックから。長身FWデュークが競ってつぶれ役になり、FW相馬が左サイドを突破してクロス。相手のDFに当たり、GKも触った球はゴールに吸い込まれた。記録上はオウンゴールでもFW藤尾が泥臭く詰めていた。「勝てない時期が続いた。なんとか勝ちたいという気持ちだった」と相馬はいう。

 一時は首位を快走するも、9月下旬から5試合勝ちなし。優勝が消えかかったが、主将のDF昌子は「そう(優勝)じゃない、となったことがプラスに働いた」。目の前の勝ちにこだわる原点回帰。余計な失点を減らし、改めて、最低でもアジア・チャンピオンズリーグ・エリートの出場権獲得と目線をそろえた。

 土俵際に追い込まれながら、2試合連続無失点で2連勝。「最終節まで優勝がわからないという拮抗(きっこう)した状態が、Jリーグファンを釘付けにするだろうし、盛り上がる」と黒田監督。最後までしぶとく、主役候補であり続ける。

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