打ち上げ成功後、報道陣の取材に応じるJAXAの有田誠プロジェクトマネージャ=2024年7月1日、鹿児島県の種子島宇宙センター、佐々木凌撮影
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 3号機が無事に打ち上がり、搭載した地球観測衛星「だいち4号」も軌道に投入された。日本の基幹ロケット「H3」は2度目の成功で軌道に乗り始めた。だが、世界のライバルは多く、宇宙ビジネスの拡大に向けては課題が山積みだ。

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 「去年、H3初号機の失敗で、(搭載した衛星の)だいち3号を失い、立て直すと誓った。その約束が果たせたかなと思ってほっとしている」。打ち上げ後の午後3時半に始まった会見でJAXAの有田誠プロジェクトマネージャは、時折言葉につまりながらそう語り、「100点の打ち上げでした」と笑顔を見せた。

 初号機の失敗から1年4カ月。2号機に続く成功となったが、H3の「完成」はまだ先だ。コスト半減に必須な、主エンジンを三つ使った特殊な形態での打ち上げが実証できていない。有田さんも「まだまだ磨いていく努力が必要だ」と語った。

 ロケットの開発競争は今、激…

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