スウェーデン南部イエーテボリにあるボルボ・カーズの工場に設置された一体成型の装置=同社提供

 電気自動車(EV)を手がける自動車メーカーの間で、大型のアルミ鋳造設備を使って部品を一体成型する技術「ギガキャスト」(ギガプレス)が広がっている。数多くの部品を溶接で組み合わせる従来の方法と比べ、部品や工程を減らせる。高価なEVの価格引き下げにつながると期待されている。

 EV専業メーカーをめざすスウェーデンのボルボ・カーズは4月、スウェーデン南部イエーテボリにある主力工場で導入準備中のギガキャストの設備を報道陣に公開した。

 高さ20メートル、幅35メートル、奥行き15メートルの巨大な装置群では、まずアルミニウム合金を700度以上の高温で溶かす。液体状になったアルミを高さ12メートルの巨大な「ダイカストマシン」と呼ばれる装置の金型に高圧で射出。瞬時に冷却して、車体後部に使われる大型パーツを成型する。

 このパーツは従来、大小約1…

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