(プロ野球、11日 横浜DeNAベイスターズ11―9阪神タイガース)
三回に阪神・近本に満塁本塁打を浴びるなど、DeNAが背負ったビハインドは最大7点。それでも大声援を送り続ける、本拠のファンに応えるド派手な反撃が待っていた。
2点差に追い上げて迎えた八回だ。まずは売り出し中の26歳、蝦名。「後ろに良い打者が並んでいるので、つなぐ意識で」と高めの速球をバックスクリーンに運ぶ同点2ランを放った。
2死後、筒香が打席に入るとスタジアムの熱気は最高潮に。直前の守りで無失点に抑えて、ベンチで仲間を鼓舞する山崎の姿に「感じるものがあった」と筒香。追い込まれながらスライダーを右翼席へ運んだ。
「たまたまあの場面で打席に立っただけで、みんなに打たせてもらったホームラン」と筒香が言えば、仕上げに左翼席への2者連続本塁打を放った主将の牧は「誰ひとり諦めない野球ができた」と胸を張った。球団記録の8点差(大洋時代を含め3度)に次ぐ、大逆転勝利だった。(安藤仙一朗)
近本(神) 三回にフルカウントから自身初の満塁本塁打。「満塁だったので必ずゾーンの中で勝負してくると思って打ちにいった」
伊藤将(神) 味方の大量援護も、五回途中7失点で降板。「たくさん点を取ってくれた状況だったのに、ボールが高くなって修正できなかった」
中川颯(D) 先発するも、3回9失点。「短いイニングで降板することになりチーム、中継ぎ陣に申し訳ない」