サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議で発言する石破茂首相(右から2人目)=2024年11月29日午前9時16分、首相官邸、岩下毅撮影

 重要インフラへのサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御(ACD)」の導入に向けて議論してきた政府の有識者会議(座長・佐々江賢一郎元外務事務次官)は29日、憲法が定める「通信の秘密」の制限を一定の条件下で容認する提言を示した。政府は提言を受け、来年1月に召集される通常国会にACDの関連法案を提出する方針だ。

 提言は、政府がネット上の通信情報を収集・分析することを可能にする新たな制度の必要性を強調した。今後、政府が集める情報の範囲を必要最小限にとどめ、目的外に流用されないことを担保する法整備が焦点となる。政府による国民の通信情報の監視にもつながりかねないため、導入にあたっては世論の反発が高まる可能性がある。

 提言は現状について、国民生活に不可欠なインフラへのサイバー攻撃が、国家を背景にした形でも日常的に行われているとの認識を示し、「サイバーの世界は常に有事であるとの危機意識を持った対応が求められる」と指摘した。

 憲法21条が定める「通信の…

共有
Exit mobile version