米議会下院は9日、国際刑事裁判所(ICC)の関係者に制裁を加える法案を243対140の賛成多数で可決した。ICCが昨年、イスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を発行したことに対抗するもので、今後上院での審議を経て成立する見通しだ。
法案はICCの関係者に資産凍結や米国への入国制限を科すもので、共和党のほぼ全議員と一部の民主党議員が賛成した。安全保障上のつながりが強固なイスラエルには超党派の強い支持があるが、トランプ次期大統領をはじめ共和党がネタニヤフ政権を一致して支持する一方、民主党内ではパレスチナ自治区ガザで人道状況が悪化するにつれて反発も広がり、投票行動は割れている。
同様の法案は昨年にも下院で可決されたが、当時は民主党が多数派だった上院では採決に至らなかった。11月の選挙の結果、両院で共和党が多数を占めることになり、上院でも可決される見通しだ。
■「いかさまな裁判所」 共和…