石破茂首相が今年最初の外遊先にマレーシアとインドネシアを選んだのは、東南アジア地域が米中競争の最前線であるうえ、両国がグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の主要な一角を占めるからだ。「米国第一主義」を掲げるトランプ次期米大統領の誕生で同地域で米国の存在感が弱まる懸念もある。日本としては東南アジア各国のバランス外交に配慮しつつ、米国と東南アジア各国との「つなぎ役」を果たしたい思惑もある。
- 石破首相、マレーシアのアンワル首相と会談 安保・経済で連携強化
「多国間会議はいくつか参加したが、（マレーシアは）こうやって個別にお話しさせていただく最初の国だ」。10日、マレーシア首相府で開かれた会談の冒頭、石破首相はこう強調した。アンワル首相は「私どもマレーシアもそうだが、ASEAN各国も大変感謝をしている」と語った。
日本は近年、ASEAN各国…
