三陸鉄道(岩手県宮古市)は26日、お座敷列車の中で取締役会を開いた。赤字に苦しむ同社はイベント列車による収益増を目指していて、取締役自ら利用してアピールした形だ。
取締役らをのせた、こたつ式のお座敷列車は午後1時過ぎ、宮古駅を出発した。あいさつに立った同社会長の達増拓也知事は、電車に揺られながら「三陸沿岸の生活路線として、地域振興や観光の牽引(けんいん)役として役割を果たし続けていくために関係機関一丸となって、安定化に向けて取り組んでいく必要がある」と語った。
4月から10月期の乗車人数は38万1717人で、前年同期比で1万5416人の減。石川義晃社長は「より魅力的な旅行商品を企画して交流人口を増やしていきたい」と話した。
列車は田老駅に着くと折り返して宮古駅に戻り、約1時間で取締役会は終わった。