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地震で隆起した海岸に造った仮設道路上で説明を聞く住民ら=2024年12月24日午後、石川県珠洲市、椎木慎太郎撮影
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 石川県の能登半島を一周するように走り、「能登の大動脈」と呼ばれる国道249号が、年内に全線で通行可能となる。元日の能登半島地震以降、一部区間で通行止めが続いていた。最後につながる珠洲市大谷地区で24日、国土交通省能登復興事務所が住民説明会を開いた。住民からは喜びの一方、戻らない暮らしを嘆く声もこぼれる。

 国道249号は能登の住民にとって、山あいや海べりの集落から仕事や病院、買い物に行くのに欠かせない生命線。だが地震後、輪島市門前町―珠洲市間(52・9キロ)の231カ所で土砂崩れや陥没が確認された。

 特に日本海沿いの輪島市中心部と珠洲市を結ぶ一帯は、山から崩れた土砂が海まで押し寄せ、国道を覆った。

 通行止めが続いていた区間が今月、相次いで通行可能になり、27日に珠洲市の逢坂トンネル(全長632メートル)付近が最後につながる。地震で隆起した海岸に幅5メートル、長さ約1・7キロの1車線道路を造り、地元住民や緊急車両が通れるようになる。

峠道のみの日々から

 説明会に参加した南昭義さん(83)=珠洲市片岩町=は、トンネルを東に越えた半島先端部で暮らす。仮設道路ができると、最寄りのガソリンスタンドまで車で30分かかったのが10分になるという。

 これまでは西側の輪島方面と…

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