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ニューデリーで2024年11月23日、結婚式に参加する石原記者(右)と支局スタッフ

@ニューデリー

 インドはこの時期、大気汚染がひどくなる。首都ニューデリーなどはスモッグに覆われ、11月中旬には数十メートル先がかすんで見えた。

 車で走っていて、温泉卵の臭いを何倍にも増したような異臭が車内に充満したことも。降りると、地元で神聖とされる川がもやに覆われ、水面には工場排水などによってできた白い泡が積もっていた。

【連載】特派員メモ

​世界各地で日々ニュースを追っている朝日新聞記者が取材や暮らしの中で感じたことをつづった「特派員メモ」。トランプ前米大統領の返り咲きなど、大きな国際ニュースが相次いだ2024年を振り返ったコラムを年末にまとめて配信します。長年紙面でご愛読いただいているコラムをお読みください。

 その川の中にいたラフルさん(19)は、火葬された遺体の灰とともに流された貴金属を探していると言った。マスクを二重に着けた私が体調を心配すると、「私たちは慣れているから問題ないよ」と笑った。

 確かに、同じ川で糸を垂らして釣りをしている若者もいるし、大気汚染の指数が悪い日でも街角でランニングをしている人もいる。

 ひょっとしたら、私が気にしすぎているだけなのかも。そう思い、別の日に屋外で開かれた支局スタッフの親戚の結婚式に参加させてもらった。もちろん「郷に入れば郷に従え」で、マスクは着けずに。

 暑さが落ち着くこの時期は…

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