2021年7月、ソウル。「ルマ」というペンネームの女性(当時20代後半)のスマートフォンに、知らないユーザーからメッセージが届いた。
「アンニョン(やあ)」。通信アプリ「テレグラム」に届いたのは、合成され、自分の顔に裸の体がつけられた画像。複数の男と性行為をしているように見えるものもあった。本名や性的画像がアプリのグループ内で共有された画像も。韓国で主流の通信アプリ「カカオトーク」のプロフィル写真が合成に使われていた。ルマさんは証拠を残すため、震える手でスクリーンショットを撮った。
翌年、卒業したソウル大の同窓生と会い、同様の被害が広がっていることがわかった。約10人が合同で告訴状を提出したが、捜査は打ち切られた。「匿名性が高いテレグラムの特性から、容疑者を特定できなかった」(ソウル警察庁)との理由だ。
1年半以上かけてテレグラムで接触、現れたのは
被害者らは、数年前に韓国で…