北海道・庄司敏文さん(45)からの質問

 ののちゃん この前、紅葉を見に近所の山に登ったんだ。

 藤原先生 美しいよねえ。

 のの きれいな水がわいているところもあったよ。もとは雨だよね。どう流れてきたのかな。

 先生 雨が降るところから説明するね。山は森林に覆われているから、まず葉っぱや枝にさえぎられる。地面に届くことなく、そのまま蒸発してしまうものもあるよ。地面に達しても、根っこから吸い上げられて葉っぱから出ていくものもある。大まかにいうと、1年間に降る雨の4割くらいはこうして空気中に戻っていくよ。

 のの そんなにあるんだ。

 先生 残りはほとんどが地面にしみ込むよ。森林の土は落ち葉や根っこ、土の中にすむ生き物の働きで、粒々の塊が集まった構造をしている。特に地面に近いほうは、すき間が多いから、たくさんしみ込むことができるんだ。塊を細かく砕いた状態に比べて、100倍も水を通しやすいんだって。

 のの スポンジみたいだね。

ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。[email protected]

 先生 しみ込んだ水は、下へ…

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