中国・北京の人民大会堂で2024年4月26日、習近平国家主席(中央)とブリンケン米国務長官(左から3人目)が会談した=AP。習氏はコの字形に並べられたテーブルの「議長席」のような位置に座った。
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 1年足らずの間に、ブリンケン米国務長官と中国の習近平(シーチンピン)国家主席との「再会」が実現した。しかし、対立する課題に具体的な進展はない。11月の米大統領選を前に、双方の歩み寄りの余地はますます狭まっていく。

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 「解決すべき問題や、さらに努力が必要な空間はまだ多く残っている」

 北京の人民大会堂でブリンケン氏と会見した習氏はこう述べた。2023年11月の米国での首脳会談後、両国の関係に一定の成果があったとする一方で、不満もにじませた。

「議長席」かのような会談の席

 会談時、習氏はコの字形に並…

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