写真・図版
イベント用のイラスト。左から2人目が北条時行©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

 人気漫画「逃げ上手の若君」をテーマにした鎌倉(神奈川県)の街歩きイベントが人気を集めている。デジタルスタンプラリーのスポットとなっている社寺では拝観者数が大きく伸びたところもあるという。

 「逃げ上手の若君」は週刊少年ジャンプに連載中の漫画で、鎌倉幕府後継者の少年・北条時行が鎌倉奪還をめざして活躍する物語。「逃げ若」の愛称で親しまれ、7~9月にはテレビアニメでも放映された人気作品だ。

 「いざ鎌倉!『逃げ上手の若君』街歩き」と題したイベントのメインは、建長寺や鶴岡八幡宮など、ゆかりの社寺など7カ所を回るデジタルスタンプラリー。各スポットで異なるキャラクターと一緒に写真が撮れるAR(拡張現実)フォトフレームがゲットできる。

 鎌倉市観光協会によると、11月22日のスタートから3日間で1112人が参加。12月15日に累計3千人を超え、うち4カ所以上回ってキャラクターのブロマイドを受け取った人は約2500人に上るという。

 スポットの一つ、杉本寺では、通常1日300人ほどの拝観者が最初の土曜日は500人以上になったといい、若い人や家族連れが目立つという。

 スタンプラリー用に2千枚印刷し、観光案内所などで配布しているマップは、底を突きそうになったため、急遽1千部の増刷が決まったという。イベントの特設サイトからもダウンロードできる。

 小町通りの商業施設「あいざ鎌倉」では、等身大のキャラクターパネルを設置し、キャラクターがプリントされた缶バッジやクリアファイル、タオルなどのオリジナルグッズを販売。また、市内の飲食店ではコラボメニューが提供されている。

 鎌倉市観光協会は「各社寺の魅力PRに貢献できており、観光客の分散化にもつながっている」(担当者)と喜んでいる。

 イベントは今月22日まで。詳細は特設サイト(https://www.edith.co.jp/lp/nigewaka.run-kamakura/)で。

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