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大阪府警本部

 他人の在留カードを使い、日本の在留資格の申請に利用できる日本語検定で替え玉受験を試みたとして、大阪府警は18日、いずれもベトナム国籍で会社員の女2人を入管難民法違反の疑いで逮捕したと発表した。

 国際捜査課によると、逮捕されたのはグエン・ティ・ジエウ(30)=奈良県大和郡山市=と、ヴォ・イエン・ニー(22)=福岡県新宮町=の両容疑者で、2人は容疑を認めているという。

 ジエウ容疑者は4日、他の人物と共謀し、独立行政法人・国際交流基金が実施した「日本語基礎テスト」の会場(大阪市北区)で、受験者のニー容疑者の在留カードを本人になりすまして職員に提示した疑いがある。

 ニー容疑者は「代わりに合格してもらうために在留カードを(第三者の)他人に渡した」と述べているという。府警は2人に面識がないことから、他に仲介役がいたとみて調べている。ジエウ容疑者は2019年1月、ニー容疑者は今年4月にそれぞれ来日したという。

 国際交流基金によると、テストの判定は、一定の知識や経験が必要で最長5年の在留が可能な「特定技能1号」の資格申請などに利用できる。

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