故ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.〈スマイルアップ〉)からタレントのマネジメント業務などを引き継いだSTARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)は今月10日のコンサートで本格始動し、スマイル社は15日に新旧会社の経営分離についての方針を示した。だが、番組出演見合わせなどを行ってきたテレビ局の対応に大きな変化はない。新旧会社の動きをどう見ているのか。
昨年9月に新規起用を見送る方針を表明し、維持しているのはNHKとテレビ東京だ。
NHKは、4月以降は基本的に出演がなくなっている。稲葉延雄会長は、17日の会見で「引き続き2社(スマイル社、スタート社)の取り組み状況などの確認をして、新規の出演依頼を行うかどうか判断する」と話し、「補償に関連してお金がどのように流れることになるのか。関係性が重要になってくるわけで、(経営)分離ができているかが論点になる」と述べた。
スマイル社は、ファンクラブを分社化して独立を進め、音楽の原盤権などは保有割合を段階的に縮小する方針だ。ただ、スマイル社の関係者は「スタート社にはまだ十分な資産がないこともあり、移行には時間がかかる」と話す。
実際、ファンクラブは分社化後も当面はスマイル社が株主となることや、創業家の藤島ジュリー景子氏が代表取締役を務める関連会社「ブライト・ノート・ミュージック」(旧ジャニーズ出版)が、引き続き原盤権を保有することなどに経営分離の観点から批判の声もある。
テレ東も慎重、一方起用継続の局も
民放キー局で唯一、4月以降…