高校の軟式野球が置かれている状況は厳しい。
今年5月時点の全国の加盟校は381校で、40年前に比べ300校以上少なく、部員数は7716人と半数以下になった。
中京(岐阜)の平中亮太監督が思う、高校軟式の未来とは。
- 勝っても、勝っても、ほめない監督 それでも涙を流したあの試合
工夫次第で弱者が強者を倒せる
よく聞かれるんです。「硬式野球があるのに、なぜ軟式をやっているの?」と。
自分もそうでした。中学では部活動で軟式野球をしていましたが、高校に行ったら硬式をやるものと思っていました。高校に軟式があることすら、知りませんでした。
でも中3の時、第41回大会で中京が全国優勝したんです。地元の高校が日本一になったと知って、縁あって声をかけていただいた。身近に日本一のチームがあるという憧れが勝りました。
工夫次第で弱者が強者を倒せる。これが軟式のおもしろさだと思います。
打てなければ、粘って四球を選んで、走って、たたきつける打法で1点をもぎ取る。バットの芯を外せば抑えられるので、速球を投げられなくても、サイドスローで「動くボール」を投げる方法もある。長打で一発逆転が少ないので、アウトをコツコツと積み重ねることが勝利につながる。
真面目、一生懸命が生きるところも軟式の魅力と思います。
部員集めは楽ではありません…