トンボを通じて自然の大切さを訴える第39回「WE LOVE トンボ」絵画コンクールの高校生の部で、徳島県立名西高校芸術科美術コース1年の平瀬宗真さん(16)のアクリル画「清流」が最高賞の一つ、環境大臣賞を受賞した。
平瀬さんは夏休み中の8月、公募展のテーマに合う作品の場所を探す中で、神山町を訪れた。森を進んでいくと、人が入っていない秘境のような静けさの中で滝に出合い、偶然見かけたトンボが舞う姿を神秘的に感じた。すぐに、その情景をスマートフォンで撮影。自宅で1週間ほどで仕上げたという。
審査員評は「不透明な画材を使うことで発色が良く、多彩な色を重ねることにも成功している。黒や紫などの暗色で静寂な空間を感じさせる。画面の中央に配した急流、水音を楽しむように舞う色鮮やかなトンボ、輝く木漏れ日まで素晴らしい表現力」とされた。
平瀬さんは「出合った時に感じた印象を大事にしながら、注目した水の流れやトンボの輝きに力を込めて描いた。初めての応募で大きな賞が取れて驚いた」と喜んだ。
コンクールは朝日新聞社、朝日学生新聞社主催、トンボ協賛。今年は全国の小学~高校の児童・生徒から計14万2246点(徳島県からは1899点)の応募があった。県内からは小松島市・千代小学校の岡田蓮斗さんも小学1年生の部で入選した。