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正月の伝統菓子「辻占」づくりが最盛期を迎えている。手作業で新年を占う菓子が作られる=2024年12月4日、石川県小松市今江町7丁目、法野朱美撮影
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 「何事もよろずよし」「恋に上下のへだてなし」「あとのたのしみ」――なんとも意味深な「言葉遊び」に笑みがこぼれる正月の菓子「辻占(つじうら)」づくりが、石川県小松市の「長池製菓」で最盛期を迎えている。

 ほんのり甘く、花びらのような餅生地に「おみくじ」が包まれている。言葉を三つ並べて新年を占ったり、意味を想像したりして楽しむ華やかな伝統菓子だ。

 社長の長池正さん(56)は10年前、大正時代から辻占を作っていた市内の菓子店が廃業すると知り、「伝統の菓子文化を絶やしてはいけない」との思いから、店主の浜原和子さん(89)に弟子入りし、辻占づくりを引き継いだという。

 餅粉に砂糖と水を加え、三角の棒状にしたものを、1・5ミリほどの薄さに切り、小さく丸めた「おみくじ」の紙を包みこんでいく。作り方も、おみくじの言葉も大正時代のままを継承しているそうだ。おみくじの言葉は100種類ほどあるという。

 職人の松野哲行さん(62)は「いい新年になるよう、お正月のだんらんに楽しんで食べてもらいたい」と話した。

 11月初旬からはじまった辻占づくりはクリスマス前まで続くという。1袋12個入りで432円。土産物店や、石川・富山県内のスーパーに並ぶほか、インターネット(https://nagaikesaikadou.com別ウインドウで開きます)でも販売する。

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