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亡くなった女性の保険証などを返還するため、名古屋市の区役所で窓口を訪ね歩く村瀬澄江さん=2024年11月、名古屋市、山田史比古撮影

「玉石混交」ともいわれる民間の「高齢者等終身サポート事業者」。どんな人たちがどんなサービスを提供しているのか。現場を取材しました。

 10月下旬。

 名古屋市内の高齢者施設で、ある女性が亡くなった。89歳だった。

 その10日ほどのち、長く女性の支援を担当していたNPO法人「ぷらっとほーむ」(名古屋市緑区)の支援員、村瀬澄江さんが、施設がある地の区役所で、窓口を訪ね歩いていた。

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亡くなった女性の保険証などを返還するため、村瀬澄江さんが関連する書類などを携えて名古屋市内の区役所を訪ねた(画像の一部を加工しています)=2024年11月、名古屋市、山田史比古撮影

 女性は、頼れる親族がおらず、入院・施設入所時などの「身元保証」や金銭管理などの支援にあたるこのNPO法人と契約していた。

 「私どもご支援させていただいていた方が先日亡くなられました。こちら、返却に参りました」

 村瀬さんが窓口で声をかける。保険証や印鑑登録手帳など、女性の代わりに手続きをするために必要で、預かっていたものを、それぞれの窓口に返還する。

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亡くなった女性の保険証など、役所に返還する必要があるものの一部

 「こちらにご本人のお名前を」。返還届への記入を求められ、女性の名前を記す。自らの名前も書き、本人との関係の欄には「身元保証受任法人」と記載した。

 「本当にお世話になりました。ありがとうございました」。返還手続きが終わると深く頭を下げ、次の窓口に向かった。

 「私たちは、ご家族ではないし、ご家族にはなりえません。でも長くかかわるほど、情もうまれます」

 そう話す村瀬さんが、女性を担当することになったのは、10年以上前のことだ。

頼れる「身寄り」、近くにおらず

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