写真・図版
押収された覚醒剤や注射器、小分け用の器具など=関東信越厚生局麻薬取締部提供

 SNSで客を募って覚醒剤を売ったとして、関東信越厚生局麻薬取締部と福井県警の合同捜査本部は29日、指定暴力団住吉会系組員の手良向(てらむかい)茂容疑者(54)=東京都新宿区=を覚醒剤取締法違反(営利目的譲渡、営利目的所持)の疑いで逮捕していた、と発表した。共犯として20代の男女3人も同容疑で逮捕したという。

 全国の客にレターパックで送ったり手渡ししたりしていたといい、合同捜査本部は、売り上げが直近の2年間で約7千万円に達したとみて調べている。

 4人は2月、共謀し、都内から岐阜県の30代の男性に営利目的で覚醒剤0・2㌘(販売価格約2万2千円)を郵送するなどした疑いがある。認否は明らかにしていない。

 合同捜査本部は、4人が新宿区歌舞伎町のマンションの一室を拠点に、SNSで覚醒剤を意味するかき氷の絵文字を使って客を募ったとみている。郵送時の品名欄には、「トレーディングカード」や「アクセサリー」と記していたという。

 捜査の端緒はサイバーパトロールだった。合同捜査本部はこれまでに、福井県内の客ら計23人を覚醒剤を所持していたなどして逮捕。販売した人物の特定を進めていた。

共有